こんにちは。ヨガインストラクターのmiwaです。
「ヨガ」と聞くと、何を想像しますか?何だか難しそうなポーズを取る姿や瞑想する姿、ほとんどの方がそんなことを思い浮かべると思います。私も自分がヨガを知るまではそんなイメージでした。しかし、実はヨガには単にアーサナ(ポーズ)を取るだけのものではなく、日常を生きやすくする知恵や考え方などを学べるヨガ哲学(ヤマニヤマ)があります。
その中の一つ「サントーシャ=知足」についてご紹介します。


【ヤマニヤマ】サントーシャ=知足とは?
サントーシャ=「知足(足るを知る)」と日本語には訳されます。知足とは、今の自分の現状や心の状態に何の不足も感じておらず、満足している状態である事です。つまり、今の与えられた状況や環境を受け入れることによって、幸せになれますよというヨガ哲学の教えです。
“知足(足るを知ること)”の結果として、人は無上の喜びを得る。これでわれわれは、知足と満足の違いを理解しておかねばならない。知足とは、幸福を求めて外界に赴く事なく、ただあるがままであることである。 もし何かが来るなら来るがままにさせる、こなければそれも良し。知足とは、好悪のないことである。
パタンジャリのヨーガスートラより
【ヨガ ヤマニヤマ】サントーシャ(知足)の実践4つの方法
【サントーシャ=知足】を実践することはとても難しいと感じます。皆さんも経験したことがあるのではないでしょうか?例えば女性は「あれも欲しい、これも欲しい」と沢山の洋服やカバンなどが欲しくなったり、また男性の方でも、誰かと比べて「同期のあいつは一人昇進したけど、自分はまだだ・・」と落ち込んでしまう人もいると思います。
特に忙しく生活を送っていると、満たされた気持ちになることが少なくなり、不安や焦りなどを何かで埋めようとしてしまうことがあります。
そんな時は次の4つを自分に問いかけてみて下さい。
✔それって本当に当たり前?
✔誰かと比べていない?
✔条件を満たせば本当に幸せになれるの?
✔自分や周りに感謝の気持ちを持ってる?


1.「当たり前」に目を向けてみよう【それって本当に当たり前?】
自分が持ってるものや、すぐ側にあるものに対しては、つい「当たり前」と思ってしまいがちです。しかし、実際には「当たり前の事」などひとつもありません。自分の周りにあるものをもう一度見直してみませんか?
私たちが見ているのはその人のほんの一部で、それだけを見ると羨ましく思えるかもしれませんが、実際はわかりません。逆に、自分が今当たり前だと思って気がついていないことが、もしかしたら、他の人から見ると、とてもうらやましいと思われているかもしれません。


2.自分にとっての幸せを考えてみよう【誰かと比べていない?】
つい他の誰かと比べて、落ち込んだり不安になったりすることはありませんか?
誰でも、他の何かと比べてしまうことはあります。でもそんな時は、その欲しい、足りないと思っていることが、本当に自分を幸せにしてくれることなのかを、少し立ち止まって考えてみることが大切だと思います。単に嫉妬心から欲しがっているだけの場合もあります。誰かと比べて足りないもの全てを手に入れたとしても、きっと幸せにはなれませんし満たされることはありません。
逆に、本当に必要で自分を幸せにしてくれるものであれば、誰かと比べることが良好なライバル関係や目標となって自分を成長させてくれるものになるかもしれません。


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3.「~だから幸せ」という条件を付けない【条件を満たせば幸せになれるの?】
逆に、これがあれば幸せになれるの??
上記のように、○○がないと幸せじゃないって考えていませんか?では、逆にこれらのことがあれば幸せなのでしょうか?
人によって幸せのポイントは違います。
例えば、全く同じ環境のAさんとBさんがいたとします。しかし、持っているものや環境も全て同じだからと言って、2人ともが同じように幸せを感じているとは限りません。


私の友人は、素敵な洋服を沢山持っているし、おしゃれなカバンも私より沢山を持っている。私はまだ足りない。
私の家は、毎年1回くらいしか家族で近くの温泉に旅行に行くこと位しかできないけど、会社の人は毎年海外旅行に行っている。いいなあ。


私には、自分に合った洋服もカバンもある。楽しく一緒に過ごす家族もいる。幸せだなあ。毎年、家族みんなで旅行に行けることもとても楽しいな。本当に私は恵まれているな。
このAさんのように、全く同じ状況であっても、ないものばかりに目を向けると、まだ足りない、まだ足りないと満たされることはありません。逆にBさんは、自分のあるものに目を向けて、沢山の物があることに幸せを感じることが出来ています。
つまり、サントーシャ(知足)の教えでは、幸せは何か条件をクリアすれば幸せになるものでなく、自分で決めることが出来ます。もし、○○があれば幸せになれると思っているのであれば、少し見方を変えてみましょう。自分の周りにはもう既にたくさんの幸せがあることに気が付くことができるかもしれません。


4.何事にも感謝の気持ちを持つ【自分や周りに感謝の気持ちを持ってる? 】
・今日仕事に行けること
・今日楽しくヨガができたこと
・今日家族と楽しく過ごせたこと
・今日無事に自分の家に帰って来れたこと
この中のどれをとっても「当たり前」の事なんてなく、普段の日常を送れることは特別な事です。自分の周りの家族や仲間、自分が持っているもの、今ある環境すべてが特別な事で、その中の何か一つでも欠けると同じような生活はできないかもしれません。
そう考えると自分の周りのあるものにいつでも感謝の気持ちを持って接したり、過ごしたりできるようにきっとなります。


【ヤマニヤマ】「サントーシャ=知足」とは幸せ探しをすること
私が通うヨガのインストラクターのクラスで「キラキラ女子」というフレーズがピッタリの「エリちゃん」というお友達に出会いました。いつ会っても笑顔で楽しそう、そして自分が楽しむだけでなく、周りにもその楽しさを伝染させていくようなエリちゃん。彼女がいるだけで、周りの人がみんな笑顔になって教室が明るくなるような、太陽のような人です。そのエリちゃんと食事をした時に「私はいつも出会い運が圧倒的に良いんだよね~。今回のヨガの講義でも、こんなにいい人ばかりと同じクラスになれたし、ここのスクールは会う人、会う人なんでこんなにいい人ばかりなんだろうって逆にすごいなって思ってる。今回も私の出会い運に感謝してる ~!」ってすごくキラキラしながら楽しそうに話していました。
もちろん私も同じクラスなので、環境は一緒です。しかし、そんな出会い運に感謝できる程、素敵な出会いを経験したなんて、正直感じてはいませんでした。
この違いって何?と考えたときにハッとしました。きっと、エリちゃんと私は同じ時間を過ごしていたにもかかわらず、彼女は私よりクラスメイトのいいところを沢山見つけていたんだと思います。
前項のAさんとBさんと同じですね。
サントーシャ=知足も同じです。
人は幸せになりたくて、幸せになるために自分に足りないものを探したり、誰かと比べて不足しているものを埋めようとしたりしがちです。
でもサントーシャ=知足とは、今あるものや自分の今の環境の中から幸せを探す事です。
同じ時間を過ごすなら、不幸探しをするより、幸せ探しをしたほうが圧倒的に楽しく充実した時間を過ごすことが出来ます。そして、その時間の過ごし方は自分の心の持ち方で、好きな方を選べるのです。


ヨガと出会う前までの私は、人と比べて自分の不幸探しばかりしていました。自分の今の状況に目を向けず、誰かと比べて私の仕事は給料が少ないとか、何にもチャレンジしていないのに私にはあの人みたいに夢中になれる趣味がない、などと無いものばかりを探していました。いつも満たされない気持ちで過ごしていたように思います。そしてその足りないモノを必死で埋めようとしたり、「他の誰か」のマネをして過ごしていました。さらに、私の周りには頼れる人がいないとか、新しいことにチャレンジする環境なんてないとか、全て周りのせいにしていました。もちろん、そんな不幸探しの人生は全く楽しくありませんしうまくも行きません。むしろ苦痛で辛くなるばかりでした。
サントーシャの実践を心がけてからは、とても楽に生きられるようになったと感じています。足りないものを手に入れる努力はもちろん大切です。
ですが、是非、今あるものにも目を向けて、今出来ていること、得意なことがある自分のことを認め、そして褒めてあげてください。また、自分の周りにいる家族や仲間のおかげで、今こうやって生活ができていることにも感謝をしてみてください。きっと、一番ご自身が楽しく、そして楽に生きられるようになりると思います。
「相田みつを」さんの「しあわせはいつも」
最後に・・私の大好きな相田みつをさんの言葉をご紹介します。
私がヨガを始めた年に開催されたチラシを、私はまだ持っています。(笑)


コメント
はじめましてブログ・ランキングから来ました。
ヨガに足るを知るという教えがアルとはしりませんでした。
ヨガってとても奥が深いのですね。
参考になりました。
You Akita 様
はじめまして。miwaです。
ブログをお読みいただき、さらにコメントまで頂きありがとうございます。
とても嬉しいです。
ヨガには「ヨガ哲学」という教えがあり、本当に奥が深いです。
もしご興味がありましたら、是非いろいろと読んでみてください!
日常に活かせる知恵や考え方があります。
また、是非よろしくお願いします。